ジョニー・デップ主演『クリスマス・キャロル』新作予告編が公開、海外ネット上では賛否両論の嵐
文豪チャールズ・ディケンズの不朽の名作『クリスマス・キャロル』が、再び大型映画としてスクリーンに帰ってくることが発表されました。主役のエベネザ・スクルージを演じるのは、数々の個性的なキャラクターで知られるハリウッドのスター、ジョニー・デップ。さらに監督には、新世代のホラー映画界を牽引する『X エックス』や『Pearl パール』で高い評価を獲得した鬼才タイ・ウェストが抜擢されました。
一見すると非常に魅力的な組み合わせですが、今回公開された第一弾の予告編に対し、海外の映画ファンや最大級の掲示板コミュニティ「Reddit」の映画ファン(r/movies)からは、期待の声以上に冷ややかなツッコミや辛辣な批評が相次ぐ事態となっています。
「誰もが知るストーリー」に対するツッコミと「デップ推し」全開のプロモーション
海外掲示板で最も多くの笑いと呆れを誘ったのは、予告編の作中に登場する「誰もが知る名前、誰も知らない物語(The name you know, the story you don’t)」という威勢の良いキャッチコピーでした。
そもそも『クリスマス・キャロル』は、1843年の発表以来、アニメ、実写、ミュージカル、果ては人形劇に至るまで、欧米のクリスマスシーズンには欠かせない行事として擦り切れ尽くされた超定番ストーリーです。ユーザーからは即座に激しいツッコミが寄せられました。
「『誰もが知る名作』を俺たちが全く聞いたことのないストーリーだみたいにアピールするの、本当にやめてくれないか?アルバート・フィニーからジム・キャリー、パトリック・スチュワート、果てはマペット(人形劇)まで、毎年クリスマスに必ず放送されてる超超超有名作だぞ。」
「ライアン・レイノルズとウィル・フェレルの映画(『スピリテッド』)もお忘れなく。」
「ビル・マーレイの『3人のゴースト』もな!」
さらにファンが違和感を覚えたのは、映画そのものの魅力を伝えること以上に「ジョニー・デップのハリウッド復帰作」としてのプロモーションが露骨すぎた点です。予告編の冒頭では「アウトローの巨匠が戻ってきた(The Master of Misfits Returns)」という文句と共に、ジャック・スパロウ、シザーハンズ、マッドハッターといった過去の代表作がダイジェストで紹介されました。これに対してファンからは「これは映画の予告編なのか?それともジョニー・デップ個人の復帰プロモーション映像なのか?」という疑問の声が上がっています。
タイ・ウェスト監督の起用と、デップのデビュー作『エルム街の悪夢』セルフオマージュ
一方で、今回の作品には映画ファンをクスッとさせるマニアックな演出も仕込まれていました。予告編の後半(55秒付近)で、ジョニー・デップ演じるスクルージがベッドの中にズブズブと引きずり込まれて消えるシーンが存在します。
これは、ジョニー・デップが1984年に映画デビューを果たした伝説的ホラー『エルム街の悪夢』で、彼が演じた青年グレンがベッドの穴に引きずり込まれて大量の血を吹き出すというあまりにも有名な死亡シーンのセルフオマージュです。
「ベッドに吸い込まれるあの55秒のシーンって、つまりこの映画は『エルム街の悪夢』ユニバースの一部ってことか?」
「ジョニー・デップの映画デビュー作へのリスペクト演出だね。唯一可愛らしかったオマージュだ。」
R指定の尖ったホラー映画で名を馳せたタイ・ウェスト監督が、全年齢向けのファミリー映画でもある『クリスマス・キャロル』をどう料理するのかという点については、ホラーファンからも「本当に彼が監督したのかと疑うくらいコメディ寄りに見える」「Ti West監督のキャリアにおいてどういう位置づけになるのか気になる」と関心が集まっています。
海外ファン(Reddit)の本音:YouTubeの絶賛コメントに対するボット疑惑と世論の分断
今回の海外掲示板の議論において、特に盛り上がりを見せたのが「YouTubeコメント欄とRedditの温度差」についてです。公式YouTubeチャンネルのコメント欄には「GOAT(史上最高)の復帰!」「これぞ私たちが待っていたジョニー・デップ!」「絶対アカデミー賞を獲る」といった絶賛のコメントが溢れかえっています。
しかし、この現状に対してRedditユーザーは「ボットによる世論工作が行われているのではないか」と強い不信感を露わにしています。
- YouTubeのコメント欄には「史上最高(GOAT)の復帰」「ダークなクリスマス・キャロル」といった似たり寄ったりの称賛が溢れており、Botや業者によるサクラ行為が疑われている。
- アンバー・ハードとの泥沼裁判以降、ジョニー・デップに対するファンの評価は完全に二分されており、PR会社によるSNS上の世論誘導工作に嫌悪感を示すファンも少なくない。
- スクルージ役としての演技についても、「ジャック・スパロウの2.0(焼き直し)のように見えてしまう」「ジム・キャリー主演の3Dアニメ版や、マイケル・ケイン主演のマペット版(『マペットのクリスマス・キャロル』)の方が圧倒的に引き締まっていた」という厳しい指摘が多い。
掲示板では、裁判やスキャンダルの話題を横に置いたとしても、「ここ10年以上のジョニー・デップの演技はカートゥーン(アニメキャラ)的でコミカルな顔芸に偏りすぎており、スクルージが持つ本来の孤独や改心のドラマが薄れているのではないか」という演技面での懸念が多く語られています。
往年の「バートン風コメディ」の復活か、過去の栄光の焼き直しか
一方で、こうした厳しい意見ばかりではありません。近年のハリウッド映画に蔓延する爆発やCGヒーローもの、重苦しいシリアス路線に疲れたファンからは、「こういう90年代〜2000年代初頭のような、おバカでゴシックで能天気なコメディが見たかった」「何も考えずに楽しめるクリスマス映画なら大歓迎だ」と期待を寄せる声も存在します。
幾度となく語り継がれてきた名作『クリスマス・キャロル』。ジョニー・デップとタイ・ウェストという異色のタッグが、海外ファンの事前の予想を覆して傑作を作り上げることができるのか、それともファンの懸念通り「過去の栄光を散りばめただけのコメディ」に終わってしまうのか。映画の公開に向け、今後のプロモーションと海外ファンの動向から目が離せません。
📚 引用・リサーチ元リファレンス
Reddit r/movies: 『A Christmas Carol』トレーラー公開スレッド内の海外映画ファンコメントより集計・翻訳。
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